装幀に屈託あり(13)恩地孝四郎・世界名作童話全集 「せむしの子馬」2011/12/05 14:45

恩地孝四郎・装幀/カバーと本体・平(右)

恩地の前に恩地なく、恩地の後に恩地なしと言ってはいささかオーバーだが、日本の装幀界に残した先生の足跡は大きいものだ。 私も何か先生の装幀本を持ってないかと捜した。

で、出てきたのが『せむしの子馬』。昭和25年に講談社から刊行された「世界名作童話全集」全12巻の一冊である。

カバー絵は若山旅人であるが、全12冊に共通する掲載のカバー意匠は恩地孝四郎の物と思われる。先生の息子さんが編集し、お孫さんが今年三省堂から出した『新装・装本の業』にはカバーは未掲載だから推定するしかないのが、残念である。


†せむしの子馬


 ピョートル・イェルショフ/著 岸 なみ/編 著 

 恩地孝四郎/装幀 表紙・口絵・さしえ/若山旅人

 講談社版・世界名作童話全集(3)●昭和25年10月5日発行

 ●A5判(140×210ミリ)・167頁 150円


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コメント

_ garuko ― 2011/12/10 23:49

はじめまして。
わたしもこの本の装丁の素晴らしさに惹かれて購入しました。
恩地先生の情報は検索してもほとんどわからなかったので
こちらのブログを拝見してうれしくなりました!
すばらしいコレクションの数々にうっとりです。
本もよろこんでいるでしょうね。

_ ミックノキモチ ― 2011/12/12 07:56

巷間に蔵書一代と申しますが、好きで蒐集した本もその人限りで散逸してしまうのが、世の習い。貧しい書棚の中から、気に入ったり、気に入らなかった装幀の本を載せています。目に留めていただいてありがとうございました。

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