『天草』 ! また、吉田貫三郎の本を見つけた !2015/05/24 13:36

吉田 貫三郎/装幀

作者の榊山潤には申し訳ないが、読むつもりで買った本ではないから、この内容については云々出来ない。

しかし、ザッと目を通して、筆者の後書きと装幀を見れば、キリシタンの禁教、統治と宣教の問題などが書かれていることが推察出来る。

装幀に関して言えば、箱はともかく、本体はかなり描き込まれていて、一幅の屏風絵見るようで、流石と思わせる一級品である。

奥付裏の広告ページを見ると、この叢書シリーズ、この他に伊藤整、阿部知二、小山いと子など綺羅星! 十八作品掲載されていた。 どんな装幀か、みんな見てみたいものである。


† 天草


 榊山潤/著   

 吉田 貫三郎/装幀

 河出書房●書下長篇小説双書

 昭和16年9月28日発行●B6判 箱入り 252頁 1円80銭  


↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/


装幀アットランダム(21)吉田貫三郎の「山峡の夜」2012/12/04 08:59

装釘/吉田 貫三郎

戦後、創元推理文庫からでた「アルザスの宿」の翻訳本である。同じくメグレ物ではない「北氷洋逃避行」が併載されている珍品。

雪深い山荘の夜景が描かれていて巧みである。さすが吉田貫三郎。

昔、即売展の折り、探偵物の古書肆「芳林文庫」の棚で購入した。箱がなく鉛筆の書き込みが多数あったので、安価であった。


† 山峡の夜


 ジョルヂュ・シムノン(ジョルジュ・シムノン)/著 伊東鋭太郎/訳

 装釘/吉田 貫三郎

 春秋社●

 ●昭和11年10月12日発行●四六判 370頁 1円80銭