高校美術部の先輩の装画本『鳥のように獣のように』 ― 2017/12/16 19:17
先週の土曜、川越の市立美術館へ先輩の銅版画展を見に行って来た。帰ってから、確か中林さんの装画の本もあったなあと思って、あちこち捜すと、中上健次の本が出てきた。 この文庫が出版された頃の制作なのだろうか。表題の飾り文字も作品に合わせたように作られていて、味のあるカバーになっていた。
† 鳥のように獣のように
中上 健次/著
中林 忠良/カバー装画
角川文庫●
昭和53年12月20日発行●文庫判 308頁 300円
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旺文社文庫とはまた違った石垣栄蔵の仕事 ― 2016/05/07 12:10
この本の初版は1971年だから、私が気に入った旺文社文庫のメグレ物の装幀とは違った画風である。即売展で、たまたま手に取った本で、装幀者が石垣栄蔵とあったので、すぐ買った。こういう偶然でもない限り、彼の装幀本などにはなかなか出会えるものではあるまい。
次にまたどんな所で、彼のどんな装幀の本に出会えるであろうか。本が粗末に扱われる時代だが、もう少しだけ偶然に期待しよう。
† 黙示録3174
ウォルター・ミラー/著 吉田 誠一/訳
石垣栄蔵/カバー
創元推理文庫SF643●
1979年9月28日11版発行●文庫判 449頁 440円
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アップダイクの『プアハウス・フェア』、池田満寿夫のカバーだった。 ― 2016/01/07 10:02
何とも不安定な書名の入れ方だろうと、最初この文庫を手に取った時は思った。
だがこれはカバーには、通常書名の上に来る「新潮文庫」という文字が抜けていたからだった。そう考えてみると、これはこれでいいのかも知れない。
池田満寿夫の世界展の図録ひっくり返したが、七〇年前後の作風を窺わせるものは、このカバーには何もない。珍しいと思ってスキャンした。
† プアハウス・フェア
アップダイク/著 須山静夫/訳
池田 満寿夫/カバー
新潮文庫●
昭和46年9月30日発行●文庫判 264頁 160円
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この才能を顕彰したい、石垣栄蔵の『港の酒場で』の装幀 ― 2015/10/18 11:43
昔、旺文社文庫というのがあった。最初の頃は箱付で。何か学習参考書みたいだったが、そのうちカバー付に改められて、著名な画家の方々の作品も、その表紙を飾り、楽しい文庫になった。
この文庫にはシムノンのメグレもの作品が四点あって、カバー絵・作家名に「石垣栄蔵」とあった。最初の「黄色い犬」は画風が違うが、それ以降の三冊の表紙にはすっかり魅せられてしまった。
お名前を存知上げない方なので、最近になって、いろいろ調べて見たら、『ロマン・ロラン讃歌』という本にたどりついた。私のパリ行き携行本、角川文庫『パリ文学地図』の著者、蜷川譲先生の編著の本で、そこに弟さんの兄への追悼文が掲載されていた。
こんな好い作品を作る人が、不遇のうちに、若くして亡くなられる日本の画壇に、何か理不尽の思いがして、悲しかった。この方のタブローを一度は見てみたい。もう散逸してしまったのだろうか、非常に残念である。
† 港の酒場で
ジョルジュ・シムノン/著 木村庄三郎/訳
石垣 栄蔵/装幀
旺文社文庫●
昭和52年9月20日初版発行●文庫サイズ カバー 192頁 220円
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記念碑的本に、「ストリップ・ティーズ」が未掲載! で残念。 ― 2014/12/29 19:23
行きつけの飲み屋ならぬ行きつけの図書館の新着図書の展示棚に『宇野亞喜良クロニクル』があった。でかくて、重い本であった。どんな内容なのか気になったので借り出した。
家に帰り、ざっと目を通すと、何か肝心なものが足りない気がした。シムノン選集はあったが、そのうちの五作品が文庫化され、それも宇野亞喜良氏が表紙を描いている。文庫は全点ない。よく見ると選集のほうも、十二作品あるのに、バリエーションも含めて七点しか掲載されていなかった。
まあ、文庫の装幀はシムノン物ばかりでなく、数があり過ぎて、みんな掲載はできないのだろうが…、残念。
† ストリップ・ティーズ (シムノン選集2)
ジョルジュ・シムノン/著 大久保和郎/訳
宇野亜喜良/装幀
集英社●
昭和44年8月25日初版発行●四六判 221頁 520円
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