安吾の『堕落論』の装幀者は、原弘先生だった!2017/10/10 10:07

原 弘/装幀

坂口安吾の『堕落論』の装幀を原弘がやっていたとはこの本を手に取るまで知らなかった。著者の安吾も、後書きで縷々、この本の出版経緯を書いているが、版元にはいろいろと無理を言って、このような丁寧な本作りをしたらしい。  巻末に若くして亡くなった、友人の文章も併載、泣かせる本である。


† 堕落論


 坂口 安吾/著   

 原 弘/装幀  

 銀座出版社●

 昭和22年8月23日再版●B6判 313頁 60円  


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http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


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原弘の装幀本。アメリカに原爆が墜ちる戯曲? これって上演されたの?2014/10/09 08:27

原 弘/装幀

大東亜戦争前に、日本でも大いに流行ったアプトン・シンクレアの戦後の珍本です。デトロイトやシカゴで原子雲が……といったニュースがラジオから流れてくるお話なんです。

かの吉田健一がいち早くジョージ・オーエルの『1984年』を引き合いに出して、翻訳出版の翌年、毎日新聞が出していた『毎日情報』で紹介をしています。

こんな驚くべき本の装幀をかの原弘先生がやっていたとは知りませんでした。それよりこんな本を買っていたなんて、知らなかったなあ。本当にびっくりしました。本の整理はたまにはするもんです。


† 世界の末日


 アプトン・シンクレア/著●並河 亮/訳 

 原 弘/装幀

 中央公論社●

 ●昭和25年8月5日発行●B6判 139頁 140円

 総司令部許可番号 073・07-307●  


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