フジタの装幀本、パニョル作『マリウス』2016/12/03 16:11

装幀/藤田嗣治

藤田嗣治のスケッチが表紙になっていた。パニョルのマルセーユ物の発端をなす戯曲であった。ドンピシャの組み合わせだが、何かフジタの絵に物足りなさを感じてしまうのは私ばかりではあるまい。

しかし、なかなか手に取って見たり、読んだりすることはないのは確か。まあ、出来は悪くても、一応スキャンしてみた。


† マリウス


 パニョル/著 永戸俊雄/訳  

 藤田 嗣治/装幀

 白水社●

 昭和13年5月26日発行●B6判 仏装 335頁 1円20銭  


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フジタ装幀「ノロ高地」には上製・箱入本があった。2016/08/27 21:20

装幀&扉絵/藤田嗣治

以前に紹介した戦記物のベストセラー「ノロ高地」の箱入に出会った。

廉価版と本体の絵は同じだが、箱のお陰で、本体は昨日印刷したような極美だった。しかし、ご覧のごとく箱絵の出来映えは本体を凌駕するものではなかったのは、ちょっと残念。フジタでもいつも、完璧であることは難しいのだろう。


† ノロ高地(ノモンハン戦車殲滅戦記)


草葉 榮/著   

装幀&扉絵/藤田嗣治●カット/従軍画家 江口眞一●鱒書房●

昭和16年6月10日(上製本・初版)発行●B5判 箱入り 331頁 2円50銭  


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『世界の花束』。久しぶりの藤田嗣治の本に出会った!2015/11/15 12:11

藤田嗣治/装幀 挿画

偶然ということはあるものだ。一年振りにまた、未見の藤田本に出会えた。表紙を飾る花束はともかく、本文に散りばめられた41点に及ぶカット数は凄い。 なにしろ二百頁に満たない薄っぺらな本だからだ。

それに同書は林洋子先生労作『藤田嗣治 本のしごと』では書名しか紹介していなかったし、数年前開催された『愛書都市パリ』展の年譜からも抜けていた本だ。幸運が向こうから転がりこんできた。感謝!


† 世界の花束


 柳澤 健/著 

 藤田嗣治/装幀 挿画

 コスモポリタン社●

 昭和23年7月10日初版発行●B6判 199頁 90円  


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藤田嗣治の戦争画と軍記本『ノロ高地』2015/02/24 00:50

藤田嗣治/装幀

友人に誘われて竹橋の美術館に行って、偶然フジタの戦争画を見た。その絵は横長で、広々とした草原が描かれていて、そのほぼ中心に戦車があり、数人の兵隊が取り付いている構図だった。

アッツ島の玉砕などを模した作品と違って、意外と明るい絵だったので、ちょっと意表を突かれた。確か戦車を描いたフジタの装幀本があったはずと、この本を捜し出した。

見ると灼けと汚れで状態は今一つ。で、明るく調子に修正したが、この装幀画も伸びやかな筆致でなかなか。さすがフジタと思った。が、美術館の無期限貸与作品には遠く及ばない。

あの竹橋に展示されていた「ハルハ河畔之図」を掲載している本もあるが、如何せん小さい。原画で見るに越したことはない。もう一度竹橋へ行きたい誘惑に駆られる。



† ノロ高地(ノモンハン戦車殲滅戦記)


 草葉 栄/著  

 藤田嗣治/装幀並び扉絵●江口眞一(従軍画家)/本文カット

 鱒書房●

 昭和16年2月20日初版/同年5月15日四百十版発行●B5判 331頁1円50銭

 


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ザルテンの本で美しい馬を描いていた藤田嗣治2014/10/26 18:48

藤田嗣治/装幀

 『白馬物語』、箱入りの動物文学の名作が目に止まった。作者ザルテンはかの”バンビ”の原作者だなあと思ながら、本体を箱から取り出すと、美しい馬が現れた。表紙から裏表紙まで、一頭、白馬が横から描かれている、一瞬、フジタの筆致が思い浮かんだ。確かめると、ちゃんと装幀者として、フジタの名があった。すぐ買った。

 惚れ惚れするほど実にいい絵なのだが、以前に参考にした林洋子先生も、その労作『藤田嗣治 本のしごと』で、この本は紹介していなかったし、一瞬研究者をなじりたくはなってが、まあ神田の「青空」で出会うまで、私も知らなかったのだから文句は言えない。

 そんなに珍しい本かと、「日本の古本屋」検索したら、数冊売られていた。ご丁寧にフジタの装幀本と書き添えてあるものもあり、別に特別高価ではない。本の状態にさえ、こだわらなければ、いつでも、誰でも買える本だが、まあ、こんな美本はなかなかないよと、一瞬パソコンの前で負け惜しみ。


† 白馬物語


 フェリックス・ザルテン/著  秦 一郎/訳  

 藤田嗣治/装幀 牧野虎雄/題簽

 東京堂●

 昭和18年4月15日初版発行●四六判 421頁 2円80銭  


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