駒井哲郎の仕事(4)福永武彦『冥府・深淵』の装幀 ― 2013/06/16 11:02
駒井哲郎ブックワークに再録された先生のエッセイを読んでいたら、戦後最初の装幀の仕事がこのミリオン・ブックスの「深淵」ではなかったかとの記述があった。
ところが、ブックワークにはその書影はないし、後ろの年譜にもそんな事実は見当たらない。その年譜によると、昭和29年3月に渡仏、この本の初版が出る前年にパリを発ち、マルセーユより帰国の途に、12月に横浜港に着いているので、留学後の最初の仕事に違いはなさそう。
こうなれば、現物を見て確認するしかないので、友人の近代文学の蒐集家に問い合わせると、当該本を所持しているというので、拝借して確認、その書影と書誌情報を得ることが出来た。
ちなみに、本人が語っているそのエッセイの初出は講談社の『現代の文学(7)福永武彦』の月報となっていたが、その確認はまだ出来ていない(図書館でこのシリーズの月報合本と取り寄せて確認出来ました)。
† 冥府・深淵
福永武彦/著
駒井哲郎/装幀
大日本雄弁会講談社●ミリオン・ブックス
●昭和31年3月25日初版●新書判 212頁 130円
↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/
http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html
シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/
↓http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/
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