自著自装本(1)高峰秀子の「巴里ひとりある記」2012/02/25 18:03

装幀・挿絵/高峰秀子

一昨年なくなられた、デコちゃんこと高峰秀子の本がなぜかブームだ。新刊書店の平台に彼女の書いた本がたくさん並んで、壮観である。

私の世代だと、小学校で見に行った『二十四の瞳』のおなご先生、大石先生役が印象深い。

彼女の最初の本『巴里ひとりある記』は得意のスケッチ画をふんだんに鏤めた自装本である。

この本何しろ豪華である。口絵の肖像画を梅原龍三郎が描き、ポートレート写真を早田雄二が撮り、扉には仏文学の渡邊一夫の「セーヌのほとりにあたしはひとり」とのペン書きもあるのだ。

今、平台に積み上げられた新装版は、この自装本に比べると見劣りすることは否めない。そのすべてをお見せ出来ないのがいかにも残念である。


† 巴里ひとりある記


 高峰秀子/著

 装幀・挿絵/高峰秀子

 高峰秀子像/海老原龍三郎・画 ポートレイト/早田雄二・写

 扉・仏文/渡邊一夫・筆

 映画世界社●

 ●昭和28年2月28日発行●A5判変型(145×192ミリ) 箱・帯 183頁 340円


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