中井幸一の装幀(2)『リスとアメリカ人』2014/01/03 18:59

装幀/中井 幸一

昨年、またまた古書展で、中井先生の装幀本を見つけてしまった。有馬頼義の傑作『リスとアメリカ人』が彼の手になるものだったとは!。知らなかった。ムダ足になっても古本市には通うもの。

本体、箱に留まらず、扉、目次ページも計算された配慮が感じられ、昔はこういう丁寧な仕事があったのだ。名作は名装幀を呼ぶ。2014年劈頭に紹介出来るのがうれしい。


† リスとアメリカ人


 有馬頼義/著

 装幀/中井 幸一●題字/直木 久蓉

 講談社●

 ●昭和34年8月20日発行●四六判 127×188ミリ 300頁 290円


源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/

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モダンアートの人 中井幸一の装幀『現代芸術はどうなるか』2013/09/23 15:33

装幀/中井 幸一

中井幸一といえば、かって電通でのその辣腕ぶりが有名だが、戦後の美術界での活躍も忘れてはならない。ご高齢の今も毎年のモダンアート展には出品を重ねておられる。

この装幀も電通時代の手遊びだろうが、空間構成。脂ののったところ、出来映えは憚りながら文句のいいようがない。

先生にどのくらいの装幀作品があるのか資料がなく心許ないが、これはそうしたものの第一級の一つには間違いない。この本に出会えたことがうれしい。


† 現代芸術はどうなるか


 佐々木基一/著

 装幀/中井 幸一

 講談社●ミリオン・ブックス

 ●昭和34年1月27日発行●112×172ミリ 243頁 180円


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