アッと驚く装幀者! 舟橋聖一『白い魔魚』 ― 2016/07/09 10:47
装幀者は、まさかの「東山魁夷」画伯。装幀者名が印刷されていなかったら、どなたも、これが東山魁夷とは思うまい、このグラフィックデザイン的な画面構成は? こうしたお仕事もしていたは、正直驚きました。
まさかの本、今では忘れられ作家だし、酔狂に取り上げる方にいらしゃらないだろうから、スキャンしてみました。因みに、この本の末尾の広告のページには、石原慎太郎の処女作『大陽の季節』の広告が載っていました。
† 白い魔魚
舟橋聖一/著
東山 魁夷/装幀
講談社●
昭和31年5月25日第二刷発行●B6判 仏装 299頁 250円
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ビュフェの絵がカバーになった『ふらんすエチケット集』 ― 2016/07/17 09:37
この本を手に取るまで、クセジュにカバーがついた本があったとは、知らなかった。その上、そのカバー絵が、かのベルナール・ビュフェで、また驚いた。
一時期、日本でも人気を得たと思うが、日本語のちゃんとした画集がないのが不思議? クセジュで出会えたことがうれしい。
描かれたセーヌとノートルダム寺院、在り来たりなモチーフだが、そこに女性を配して、実にいい。
† ふらんすエチケット集
ジャン・セール/著 三保 元/訳
ベルナール・ビュフェ/カバー絵
白水社●文庫クセジュ
1962年3月10日初版発行●新書判 カバー 151+5頁 150円
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難波田 龍起が装幀、野間宏の『地の翼 上巻』 ― 2016/07/25 16:01
カバーに驚かされた。B六判の狭い空間から、宇宙へ突き抜ける広がりに、圧倒された。作者は難波田 龍起。これは絵画作品をストレートにカバーに転用したのだろうか。ついつい額装したくなるような絵である。
本の内容を表現した作品でなくても、その美しさだけで、持っている人を幸せにする装幀の本も、また、あっていいのだと納得した。
確か河出書房は一度倒産したから、下巻が出なかったのだろうか。もう、どちらにしても、半世紀以上前の話である(しかし、上巻を買ってしまった人はさぞかし困ったでしょうに !)。
† 地の翼・上巻
野間 宏/著
難波田 龍起/装幀
河出書房●
昭和31年12月20日発行●B6判 カバー 473頁 350円
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扉から推定、もしかしたら恩地装幀本『恋愛無政府』は ! ― 2016/07/29 23:42
本体に装幀者名の記載がないのだから、恩地孝四郎の装幀本と断定は出来ないが、扉を見ればどうみても恩地本である 。
当該図書が出版された昭和5年前後の恩地本には当該本の扉のような装幀がままある。よく目にすると言ってもいい。
しかし、この本の本体はガラッと変わった、デッサン風筆致の絵で、また、楽しい。もし、恩地でなければ一体誰の作品なんだろう。教えてもらいたいものである。
† 恋愛無政府
マルゲリット/著 大木篤夫/訳
恩地 孝四郎/装幀(推定)
アルス●
昭和5年5月10日初版発行●四六判 カバー 462頁 1円50銭
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