こんな人が装幀を!(二)中村琢二が描く「小展望」 ― 2013/01/03 10:39

著者の山田珠樹は戦前活躍した仏文学者だが、もう忘れられた人だろう。私など不勉強であるから、森茉莉の元旦那さんで、ルナールの「にんじん」の訳者として知るのみ。
この本は正直、この装幀に惹かれてを購入した。何とも雰囲気のある庭園風景を描いて秀逸である。装幀者は中村琢二とあった。お兄さんの研一は知っていたが、弟さんだったとは。
この随筆集は歌人の吉野秀雄と俳人の松本たかしの奨めで、本になったと後書きにあった。むべなるかなと得心するためにも、ゆっくり読んでみなければなるまい。
† 小展望
山田珠樹/著
装幀/中村琢二
六興商会出版部●
●昭和17年12月30日発行●B6判 仏装 208頁+2頁
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