清水三重三の装幀本、吉井勇『狂える戀』2013/08/13 09:56

清水三重三/装釘

吉井勇といったって、今じゃ、そうそうその本は古本屋でも見かけないし、まして新刊書店になんぞで、これからも並らぶこともあるまい。かく言う私も読んでもいなかったし、買おうと思ったことのある作家ではない。

この表紙絵のおかげである。暖簾越しに楽屋の鏡台が見える情景で、雰囲気が出ていい絵である。作者は遠い昔、挿絵で活躍した清水三重三だった。それで買ってしまった。

仙花紙本の粗末な本だが、調べてみると、吉井勇のこの作品は戦前全集本に収録はされていたが、これだけで一冊にはなってなかったようだ。桃源社の前身の矢貴書店の味な計らいの賜物か?


† 狂える戀


 吉井 勇/著

 清水三重三/装釘(この本ではこの字を使っておる)

 矢貴書店●

 ●昭和23年3月10日発行●B6判 329頁 90円


↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ//

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の書誌についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/


コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://buraburaaruki.asablo.jp/blog/2013/08/13/6945261/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。