衣裳デザインの挿画が圧巻、花柳章太郎「きもの」 ― 2014/01/16 11:19
私の狭い体験なので、断定は出来ないが、最近の古本市の古書の状態の悪さが目立ったきた。古書の値下がりが関係しているのだろうか。
そんな印象の中で、珍しく美本に出会えた。花柳章太郎の自装本「きもの」である。有名なイラストレーターも装幀本の傑作と言っているそうだが、手に取って実際に見ることが出来て納得できた。
箱もあまり擦れてなく、元パラフィンがついていたせいか、本体の背も焼けていなかった。出版から七十年以上たった本とはとても思えない良い状態なので、迷わず購入した。
† きもの
花柳 章太郎/著 装幀・構成/著者自身
箱張/鏑木清方 表紙/苅谷鷺行 見返し/鏑木清方 扉/小村雪岱 三色版(装画)/伊東深水 題字/川口松太郎
二見書房●
●昭和16年11月10日発行●B6判・箱 313頁 3円
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装幀アットランダム(13)キャグニー自伝の異装本 ― 2012/05/08 09:32

前回に続いて、和田誠の装幀本。
前述の『和田誠装幀の本』を見ていて、もう一つ気が付いたことがあった。後半120頁目(ノンブルがない本で数える手間が腹立たしい)。
キャグニー自伝のカバー絵が昔買った本と印象が違った見えたのだ。発行年と出版社名からすると、どうも掲載本は後版らしい。
気になって確認したいと思ったが、それからが大変。家中をひっくり返す騒ぎで、ようやく見つけました。
五年前のが最初の絵。丹念に絵も描かれていて、こっちの方が上出来である。良かった。
† 汚れた顔の天使—ジェームズ・キャグニー自伝
ジェームズ・キャグニー/著 山田宏一&宇田川幸洋/訳
装幀・イラスト/和田 誠
出帆社●
●1976年11月10日発行●四六判 並製カバー 361頁●1450円
装幀に屈託あり(22)水品春樹の「築地小劇場史」 ― 2012/01/20 09:04
舞台美術家の伊藤熹朔の装幀の仕事である。
左が初版で、右が再版の表紙。ずいぶん時間が経った版元も違う再版だが、デザインコンセプトは初版を踏襲しているようだ。
たまたま、初版と再版が手元にあったので、並べてみると、再版のほうがすっきりまとまって、いいと思う。
挿入している資料の数やその他、初版の方が勝っている点もあるが、デザインだけに限ると再版をとりたい。
† 築地小劇場史・初版と再版
水品春樹/著
装幀/伊藤熹朔
初版・日日書房●
●昭和6年6月6日発行●B6判 上製 箱欠
本文344頁+写真口絵39頁+序と前書10頁+目次9頁 1円
再版・梧桐書院●
●昭和14年4月25日発行●B6判 上製 箱
本文344頁+写真口絵12頁+前書10頁+目次7頁 2円
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広告の中のアイドル(18)靖子、りえ、久美子 ― 2011/08/24 11:10

† 太平記で共演 「沢口靖子」「宮沢りえ」「後藤久美子」
いやー、今にして思えば、錚々たる女優さんばかりでした。
写真には写っていませんけれど、樋口可南子も原田美枝子も出演していたのですから。
なにしろ、二十年前ですから、皆さんお若いです。
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