フジタ装幀の『蚤の市』の背も一緒にスキャンして・・・2018/07/14 14:55

背も一緒にスキャン

先だって東京の目黒区立美術館であった「藤田嗣治 本のしごと」展は、初めて見るものが多く、楽しい展覧会だった。図録を買って帰ったが、掲載用に複写する時、背が焼けていたためかカットしたものが、あった。表紙から背にへと、裏表紙に続いているものなので、焼けていても、一続きにして見えたほうがいいと思って、私の所持本で、続いているように何とかスキャンしてみた。


† 蚤の市(普及版)


 石黒敬七/著   

 藤田嗣治/装幀

 岡倉書房●

 昭和11年6月20日発行●B6判 336頁  壱円


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香月泰男の装幀本『モンマルトルの不良少年』2017/06/01 16:12

香月 泰男/装幀

モンマルトルの石畳を描いた香月泰男の装幀本である。モンマルトルの雰囲気が良く出ていて、読むつもりはなかったが、昔、何となく買ってしまった。今でも、表紙が見えるように書棚に並べたり、手に取って眺めたりしている。


† モンマルトルの不良少年


 ロベール・サバチェ/著   橋本一明/訳

 香月 泰男/装幀

 新潮社●

 昭和33年5月20日発行●四六判 226頁 280円(地方売価290円)  


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ビュフェの絵がカバーになった『ふらんすエチケット集』2016/07/17 09:37

ベルナール・ビュフェ/カバー絵

 この本を手に取るまで、クセジュにカバーがついた本があったとは、知らなかった。その上、そのカバー絵が、かのベルナール・ビュフェで、また驚いた。

 一時期、日本でも人気を得たと思うが、日本語のちゃんとした画集がないのが不思議? クセジュで出会えたことがうれしい。

 描かれたセーヌとノートルダム寺院、在り来たりなモチーフだが、そこに女性を配して、実にいい。


† ふらんすエチケット集


 ジャン・セール/著 三保 元/訳   

 ベルナール・ビュフェ/カバー絵

 白水社●文庫クセジュ

 1962年3月10日初版発行●新書判 カバー 151+5頁 150円  


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なぜか河出メグレシリーズにチグハグ本?2015/01/17 09:25

水野良太郎/装幀

メグレファンに大歓迎された河出の「メグレ警視シリーズ」が完結してから数年後、その新装版が順次出版された。

初版のビニールカバーには難点があった。どうしても経年で縮んでしまい薄い表紙が撓んでくるのだ。その解消ばかりではないだろうか、新装版はビニールカバーはなくなって、本体表紙と同じイラストが印刷されたカバーで装本されるようになった。

数年前何気なしに、古本屋でその新装版の一冊を手に取ったら、表紙はどうも見かけないイラストだった。カバーを剥がしてみると、表紙は全然別の絵だった。その絵は初版と同様の馬車が描かれたもの。なぜ、別のイラストで新装版カバーを作らなければいけなかったのだろう。不可思議だ。

調べてみると、全五十巻のうち、三冊だけこのようなものがあった。そのうちの一冊、『メグレの初捜査』の新しいイラストはモンマルトルのモン・スニ通りの『ミミ・パンソンの家』のところが描かれていた。この辺りはユトリロが何度も描いていて、パリ旅行の団体客なら一度は案内される観光スポットである。メグレ好きでなくても楽しいし、歩いてみて損はしないと思う。


† 新装版『メグレの初捜査』


 ジョルジュ・シムノン/著 萩野弘巳/訳

 水野良太郎/装幀

 河出書房新社●

 ●昭和58年8月25日発行●新書判 (113×175ミリ)カバー 269頁 680円


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パリでのスケッチ? 駒井哲郎の装幀本発見2014/12/20 20:31

駒井哲郎/装幀

本の背にラクダのマークをつけたミリオン・ブックス。昔々の新書シリーズ本であった。懐かしさのあまり手にとると、表紙に寂しい街角のきれいな絵が描かれていた。

作者はどなたかと思いながら、ページを開くと、「駒井哲郎」の文字が目に飛び込んできた。こんな本もあったのかと一瞬驚く。

先生の年譜によると、この新書の出た昭和31年の前年の年末にフランスから帰国しているから、在仏中のスケッチをこの告発的ルポルタージュの装本に提供したのだろう。

訳者によると、フランスでは出版当時売れた本なのだが、その後すっかり忘れられた作品なのか、『駒井哲郎ブックワーク』には、なぜだか、この本は載ってはいなかった。見つけられて良かった。


† 自由なき女たち


 ヴァン・デル・メルシュ/著  大塚 幸男/訳  

 駒井哲郎/装幀

 大日本雄弁会講談社●ミリオン・ブックス

 昭和31年10月25日第一刷発行●新書判 188頁 130円  


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