『錯乱の論理』の謎? 再版で太郎の絵に! ― 2017/08/29 19:21
気がついたら、この本の初版を紹介してからもう五年になるのだ。初版はキリコ風の絵があしらってあったが、この再版本は岡本太郎の絵になっていた。
なぜ、三ヶ月後の再版で表紙が変わったか不思議だが、この太郎の絵は初めて見る作品。いろいろ画集を探してみたが、この絵を見つけることは出来なかった。
いったい今、この絵はどこにあるのだろうか。
† 錯乱の論理(再版)
花田 清輝/著
高橋 錦吉/装幀 表紙絵/岡本 太郎
眞善美社●
昭和23年2月15日再版●A5判 343頁 150円
↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/
http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html
シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/
↓http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/
岡本太郎・一平父子の羨ましい競演! ― 2015/03/19 09:20
父子鷹の典型的例だろう。親父が表紙を描き、扉とさし絵を息子が描いている。一見あまりパッとしないが、じっくり手に取り、眺めると親子の絵は味わい深いものがある。なのに太郎美術館のHPに、この本がないのは何とも不思議である。
たまたま神田の店先で、この本を手に入れて、調べてみたら、別に高価でもなく、数千円で美本が簡単に手に入る本なのだから。本の装幀が一段軽く見られているようで、ちょっと残念である。
† 女體開顯
岡本かの子/著
表紙装幀/一平画・太郎・案 扉&さし絵 少女スケッチ/太郎
中央公論社●
昭和18年6月20日初版発行●B6判 609頁 3円80銭
↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/
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装幀に屈託あり(31)これが岡本太郎の仕事?林房雄『香妃の妹』 ― 2013/04/04 07:59
花田清輝の本 石元泰博&岡本太郎の共演!「大衆のエネルギー」 ― 2012/08/22 07:20
私にとってもう少し生きていてほしかった人が二人いる。辻静雄と花田清輝である。
辻先生は六十、花田先生は六十五。共に早過ぎる年齢で、残念でならない。
私はとっくにご両人の亡くなられた年齢を越えてしまって、ただ老いの身をかこつのみ。
共に書物を通じてだけの出会いに過ぎなかったが、同時代を共に生きられ、その才能の一端に触れられたのをありがたく思っている。
この本は戦後の文学論争の盛んなころ出た傑作。花田、岡本、石元の揃い踏みは実に豪華、こんな出会いは滅多にお目にかかれまい。
† 大衆のエネルギー
花田清輝/著
石元泰博/写真撮影 岡本太郎/カバー構成
講談社●
●昭和32年12月10日発行●四六判(128×188ミリ)・カバー 260頁 280円
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