藤田嗣治の戦争画と軍記本『ノロ高地』 ― 2015/02/24 00:50
友人に誘われて竹橋の美術館に行って、偶然フジタの戦争画を見た。その絵は横長で、広々とした草原が描かれていて、そのほぼ中心に戦車があり、数人の兵隊が取り付いている構図だった。
アッツ島の玉砕などを模した作品と違って、意外と明るい絵だったので、ちょっと意表を突かれた。確か戦車を描いたフジタの装幀本があったはずと、この本を捜し出した。
見ると灼けと汚れで状態は今一つ。で、明るく調子に修正したが、この装幀画も伸びやかな筆致でなかなか。さすがフジタと思った。が、美術館の無期限貸与作品には遠く及ばない。
あの竹橋に展示されていた「ハルハ河畔之図」を掲載している本もあるが、如何せん小さい。原画で見るに越したことはない。もう一度竹橋へ行きたい誘惑に駆られる。
† ノロ高地(ノモンハン戦車殲滅戦記)
草葉 栄/著
藤田嗣治/装幀並び扉絵●江口眞一(従軍画家)/本文カット
鱒書房●
昭和16年2月20日初版/同年5月15日四百十版発行●B5判 331頁1円50銭
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