全集&叢書の装幀(4)吉田謙吉だった『世界プロレタリヤ文藝選集』 ― 2012/10/07 10:38
時代がかった意匠が多い戦前の装幀の中にあって、超モダンである。この頃のロシアンアバンギャルドの影響と思う。
奥付裏の広告ページを見ると、この叢書第一期十二冊刊行とある。その前にもこの版元・金星堂は同様のプロレタリア文学の翻訳選集を出しているので、その焼き直しかも知れない。
案の定、この全集の装幀者は未記載である。しかし、幸運なことに扉のカットに「ken」のサインがあった。それで、かの吉田謙吉とした。
† 拝金芸術
アプトン・シンクレア/著 木村生死/訳 吉田謙吉/装幀
金星堂 世界プロレタリヤ文藝選集 昭和5年3月15日 発行
B6変型・並製(125×165ミリ) 199頁 30銭
↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/
http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html
シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/
↓http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/
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