装幀作者不詳本(4)柳瀬正夢だったか「ホワイト・ファング」2012/05/16 11:04

表紙と扉(右)/柳瀬正夢

この翻訳本には装幀者名の記載はない。扉、表、裏表紙のどこにも サインや装幀者を窺えるマークなどもない。

たまたま「装丁家で探す本」という本を図書館で見つけ、柳瀬正夢の作品と分かった。

このかわじもとたか氏の労作は古書目録などが出典らしいので、正確を期すため正夢の展覧会目録を閲覧することにした。

すると、1986年に朝日新聞が開催した展覧会(大正アバンギャルドの旗手 柳瀬正夢展 その知られざる青春)の年譜に記載があった。しかし、現物は出品されなかったらしく目録に書影は載っていない。

ほかの展覧会目録にはその記載もないものがあったり、書影が載ってない場合もあり多少不安であるが、一応正夢装幀としておく。


† ホワイト・ファング


 ジャック・ロンドン/著 堺 利彦/訳

 装幀/柳瀬正夢

 叢文閣●

 ●大正14年10月21日初版発行●四六判(130×190)ミリ 349頁 1円60銭


↓角川文庫の翻訳文学はこちらへ/

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の書誌についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/