新発見? またまた恩地本、塚本哲著『社会福祉ノート 赤いサンダル』2016/11/08 09:01

恩地 孝四郎/装幀

同書によると、著者は福祉関係の社会事業家であるが、版画協会の会員でもあり、その関係で、恩地先生が表紙を担当したものと思われる。

古書展で、何気なく手にとり、戦後のある時期の恩地本の雰囲気で、装幀者名を捜すと表紙、恩地孝四郎という記載があった。扉には著者の版画が一葉あり、擂り・平井孝一と書かれていた。

本書は息子さんの本にも、かわじさんの労作にも未掲載、インターネット上でやっと一件ヒット。国会図書館にもないってどうして?。唯一東京都の多摩図書館にあった珍本だった。


† 赤いサンダル( 社会福祉ノート)


 塚本 哲/著   

 恩地 孝四郎/装幀(同書の記述は「表紙」となっている)

 理想社●

 昭和30年4月15日再版発行●B6判 仏装 240頁 250円  


↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/


埋蔵古書発見! 亀倉雄策、若き日の装幀本『消え行く灯』2016/11/17 09:15

亀倉雄策/装幀

 このところ雑書の整理をぼちぼちする毎日である。いつ購入したかは、記憶にはないキップリングの本が出てきた。小口など、大火傷といった戦前の翻訳書である。

 有り難いことに、装幀者の名前がちゃんと入っていた。亀倉雄策とある。あの東京オリンピックのポスターで著名な先生である。何と先生が二十代の駆け出しの頃のお仕事ということになる。記念のためスキャンして、ご披露する。


† 消え行く灯


 キップリング/著★宮西 豊逸/訳   

 亀倉雄策/装幀

 奥川書房●

 昭和16年4月10日発行●B6判  382頁 1円80銭  


↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/


オギス(荻須 高徳)の装幀本、パニョルの『セザール』2016/11/20 15:25

荻須 高徳/装幀

パニョルのマルセーユ物の一冊。港から見える教会がスケッチタッチで描かれている。その昔、一回だけ眺めたことのある教会風景が懐かしい。

あっさりしたタッチで、心和む。雄鶏社版のパニョルはみんなオギスの絵だったと思うが、私はこれが一番いいと思った。これは戯曲ではなく、映画のシナリオとして書かれたものであるらしい。


† セザール


 マルセル・パニョル/著  永戸 俊雄/訳 

 荻須 高徳/装幀

 雄鶏社●

 昭和23年8月30日発行●B六判 313頁 160円  


↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/


恩地先生の装幀本『露出の秘訣』の箱と扉2016/11/27 17:03

恩地 孝四郎/装幀

落ち穂拾いのつもりで、二日目の古書即売会へ行ってみた。そこで、思わぬ収穫があった。アルスの写真の技術書で、恩地先生の本である、息子さんの本では箱が紹介されていなかったので、ラッキーだった。扉もついでに一緒にスキャンした。


† 露出の秘訣


 佐和九郎/著   

 恩地 孝四郎/装幀

 アルス(ARS)●

 昭和5年10月15日初版発行●B6判 箱入り 603頁 貳円五拾銭  


↓源義&春樹さんの角川文庫・翻訳文学はこちらへ/

http://www.k5.dion.ne.jp/~miauler3/kado/kado00.html


シムノンのメグレ本の装幀についてはこちらへ/

http://www.asahi-net.or.jp/~px5t-isi/