眺めて良し! やっぱり、比左良先生はいい。(読んで良し?) ― 2016/10/04 10:31
また、田中比左良の装幀本を見つけた。やはり、昭和二〇年代の東方社のものだが、なんとなく心和む絵である。端末で本を読む時代になって、誰も本の装幀やカバー絵などに関心がないのだろう。こうした本が古書展などで安価で並んでいることが多くなった。うれしさ半分、悲しさ半分。複雑である。
† 恋愛山脈
鹿島 孝二/著
田中比左良/装幀
東方社●
昭和28年8月20日発行●B6判 316頁 220円
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何ともアッサリ ! 永井荷風の自装本、『来訪者』 ― 2016/10/05 16:23
今からちょうど七〇年前、敗戦の翌年に出た本である。焼け野原の東京にいて、さすが文豪だけのことはある。立派な箱入りの本を出している。えらいことである。荷風に自装本があったとは、これまで知らなかった。
箱から本体を取り出すと、何とも簡略な表紙で拍子抜けするが、著者自らの装幀だから、好き好きで、これはこれでいいのだろう。
† 来訪者
永井 荷風/著
永井 荷風/自装
筑摩書房●
昭和21年9月5日第一刷発行●A5判 箱入 377頁 65円
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これぞ最後の恩地様式『秘録大東亜戦史(改訂縮刷決定版)』 ― 2016/10/10 10:28
奥付によると、前年に出た本の改訂縮刷決定版。そんなに早く改訂版が出たのか、ちょっと不思議? しかし、この改訂版は息子さんの『恩地孝四郎・送本の業』にはなぜか未掲載? である。
装幀としてはこっちの改訂版のほうがいいし、文学全集などに多用された本体の箔押しは最後の傑作と思う。
† 秘録大東亜戦史(改訂縮刷決定版)
池田 佑/編
恩地 孝四郎/装幀
富士書苑●
昭和29年8月25日発行●A5判変形?(196×130ミリ) 箱入り555頁 380円
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