横尾忠則の自装本「一米七〇糎のブルース」 ― 2014/07/12 18:01
向かうところ敵なし、そんなイラストレーターでした。一九七〇年代の先生は。確かに。そんな時代を感じさせる文庫本である。
彼が装幀、イラストレーションを担当した寺山修司の自伝『書を捨てよ。町へ出よう』に多様された、ピンクガールズを表紙に持ってきたところを見ると、余程のお気に入りのキャラクターだったのだろう。
裏表紙の自作自演の映画ポスターも異常な自己顕示欲を見せて、また彼の面目躍如。勢いづく日本、あの時代が今となっては不思議と懐かしいのは、あながち、私ばかりではないのかも知れない。
† 一米(メートル)七〇糎(センチ)のブルース
横尾忠則/著 カバー(装幀)
角川文庫●緑410-1
●昭和54年8月10日再版(初版同年4月30日発行) カバー 226頁 260円
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