恩地孝四郎の仕事(3)日本児童文庫『劇の話・映画の話』2013/01/30 09:21

装幀/恩地孝四郎

例の恩地先生の「装本の技」にはこの本の箱はなかったし、モノクロ写真での掲載だったからスキャンしてみた。箱の絵はこの本の口絵で紹介されていたフランスのアニメーション『やぶにらみのぼうくん』からの借用と思われる。

本体の絵の具による抽象模様はクラシックで戦前の恩地調に回帰か。背の文字と平の飾り模様は金押しと豪華である。奥付に印刷者の名前とともに金版彫刻者の名前まで入っているのに正直びっくり。この念の入れようには本作りを大事にした姿勢を感じた。


† 劇の話・映画の話


 河竹繁俊・飯島 正/編(著)

 装幀/恩地孝四郎 金版彫刻/坪井康男

 アルス(ARS)●日本児童文庫(35)

 ●昭和30年2月28日発行●四六判(125×186ミリ) 226頁  220円    


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