永田一脩の装幀(1)「永」のサインがあった『金が書く』 ― 2012/12/21 08:05
例によって装幀者の記述がない新潮社の本である。作家は戦前、プロレタリア文学で沢山翻訳が出たアプトン・シンクレア。
ただし、この表紙には「永」の字のサインがあった。プロレタリア文学の装幀者で、名前に「永」のつく人間を捜して、「永田一脩」に辿りついた。
なにしろ、この方、今ではあまり知られていない画家さんであるから、本もあまり残っていない。国会図書館まで行ってみた。
そこで彼が装幀したとされた著書を閲覧、そのうちの一冊の裏表紙に「永」の字に見つけることができたので、「永田一脩」と推定することした。
†金が書く
アプトン・シンクレーア(シンクレア)/著 富田正文/訳
装幀/不明(永田一脩とほぼ断定)
新潮社●
●昭和5年4月8日発行●カバー 四六判(130×190)ミリ 335頁 1円40銭
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