●パリの本(9)世界に摘む花—物語紀行文集—2011/08/17 11:12

岡本かの子「世界に摘む花」

 今年になって岡本太郎の人生がドラマ化されましたので、長く放りだしてあったこの本を読んでみました。一読、びっくりしました。

 当時のフランス画壇についての記述があり、ピカソ論を堂々と開陳しているではありませんか。改めて自分の迂闊さを恥じるとともに、こんな母親を持った太郎さんはさぞかし大変だったろうと、要らぬお節介な気持を抱きました(旦那さんの一平先生はもっと大変)。

 私は一度だけ、生身の太郎を見たことがあります。遠い昔です。安保闘争の翌年だったか、芸大の文化祭講演会(聴衆の大部分は在学生)で、「君たちの執るべき道は即刻芸大を止めることだ」と、吠えていた岡本太郎が印象的でした。


†世界に摘む花—物語紀行文集—


   岡本 かの子(おかもと かのこ) 著

   實業之日本社 昭和11年3月1日 発行

   四六判(127×188ミリ) 384頁 箱 表紙・扉絵/岡本かの子

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